5月7日(土)
この日は「にっぽんの精油」クラスの最終回。
沖縄の月桃(ゲットウ)、ジンジャー(生姜)、そして北海道の和ハッカ(和種ハッカ)を取上げました。
ハッカは一時期外されたものの、日本薬局方に第9版で再収載された精油。
この日、おふたりは現役の看護士さん。
伺うと、やはり病院でも使っていた(使っている)そうで、その名も「メンタ湿布」。
学名のMenthaからきているのですね。
鼓張や便秘の手当に温湿布をするそうです。
かつてこの和種薄荷はメントールを得るために日本でも大々的に生産され、昭和12年には世界シェアの70%を占めていた実績も。
他の大規模、そして安価なメントールや合成メントールにおされて衰退したものの、近年アロマテラピーの需要により特に北海道の北見では再び栽培が盛んにおこなわれるようになっています。
清涼感があり、さらに、奥にある何ともいえない甘味が安心感をくれる香りです。
呼吸器、筋肉痛、消化器と利用範囲も広いハッカ。
抗菌作用も強いので、掃除にも活躍してくれます。O-157が大問題になった10年ほど前にペパーミントのO-157に対する抗菌性が話題になりました。和種ハッカも役立ちます!
そして月桃。
主要成分だけでみると、ユーカリやティートリーと変りはないものの、その他の成分によって、香りは大きく異なります。清涼感、甘味、柑橘様と複雑さをもっています。
呼吸器のケアにはユーカリ・ラディアタとブレンド
肩の力を抜いてリラックスしたいときにはベチバーと、
スキンケアにはクロモジとの組み合せで、
蚊除けにはユーカリ・レモンとの組み合せがオススメです。
そのほか、筋肉痛にも使える精油です。
沖縄では抽出部位である葉で食品を包み保存に使います。抗菌性も強い精油です。
ジンジャーは日本原産ではありませんが、2千年以上前に日本に入ってきている植物なので、すでに私たち日本人にとっても懐かしい香りの一つですね。
キーワードをあげるとしたら「温める」。
心もカラダも温めてくれます。
産地によって随分香りが違います。つまり成分がことなるわけです。
いつも食事のそばにある生姜。
食欲が落ちる夏ならば土佐小夏(日向夏)とブレンドして芳香浴を。
代謝を高め、血流を促してカラダをスッキリさせたいときにはカルダモンとの組み合せでトリートメントを。香りの相性もバッチリ。
全身の力を抜いて、とろりんとしたいときにはイランイランとの組み合せがオススメです。
クラスでは、この他にもいろいろな組み合せをみていただきました。
ますます楽しい日本精油、和の香りです。
全5回にわたって16種類の和精油を学ぶコース。
今月が最終回です。
次回の「にっぽんの精油」クラスはは6月から、日曜クラスと月曜クラスがあります。
今回は月に1度のペースで進みます。詳しくはこちらをご覧下さい。
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